超音波検査で赤ちゃんの異常をチェック

超音波検査は妊娠をした女性であれば妊婦健診として必ず数回は受ける健診の1つです。
妊娠初期から超音波検査が始まり、赤ちゃんの成長をチェックしながら妊娠後期まで長期的に見ていきます。

胎内の様子を見られるということで女性とっては妊娠中に一番ママになったことを感じられる瞬間とも言われています。
ここではその超音波検査について詳しく解説していきます。

超音波検査には2Dと3Dがある

超音波検査は高周波によって子宮内の様子を観察することができる検査方法で2Dエコーが一般的ですが、今は3Dや4Dまで揃っている病院もあります。
妊娠初期にはスティック状の経膣法で膣にスティックを入れて撮影します。

妊娠12週前後になると経腹法になり、お腹の上にゼリーを付けて検査機を当ててエコー画像を撮ることができます。静止立体画像の3Dやリアルタイムに観察できる4Dなど、家族にとっては嬉しい写真も撮れますが、さまざまなトラブルも見つけることができる検査法です。

妊娠初期の超音波検査でわかること

超音波検査はX線のように放射線を使うものではないので、妊婦でも安心して使える検査機器と言われています。妊娠初期は経膣法で行われるのでママとしてはちょっと気が重い検査かも知れません。

まだ12週までの妊娠初期は、胎児も小さくて細かいことまでは分かりません。ただしっかり存在しているということが確認できます。
胎芽の心拍などは6週頃から把握できるようになり、12週を過ぎるとだんだん赤ちゃんの異常なども見えてくる時期に入ります。

また、子宮外妊娠なども分かるようになってくるのも妊娠2カ月健診あたりです。

赤ちゃんが何人いるか

双子や三つ子のように1人ではないときは、ほとんど妊娠6~7週頃の2カ月健診で分かることが多いです。
心拍数が多いことから分かることなどもあり、画像にはまだはっきり2つの胎児が写らないこともあります。

また、多数の胎児がいる場合は超音波検査でははっきり人数が分かりにくいです。

妊娠週数

妊娠初期の頃は最終月経の日から計算して妊娠の週数を予測していますが、最終月経開始からの計算はあくまでも目安と言われています。
実際に受精して着床した時からの正しい週数とは違います。

ほとんどの人は生理が来ないことで妊娠は分かりますが、実際にいつ排卵があって受精があり、着床ができたのかなどまったく分かりません。
やはり排卵日がズレていたこともあるわけで、そのため8週になると胎芽や心拍数がはっきりしてくるため、ほとんどの場合週数の修正があり、出産予定も少しズレることになります。

赤ちゃんへの異常

超音波検査による赤ちゃんの異常の発見は、あくまでも形態異常と活動異常からしか分からず、病気だと断定できるものとできないものがあります。
また、すべての形態異常を超音波で調べることもまた難しいと言われています。

形態が確実に欠けている部分、出過ぎている部分、長短の異常や大小の異常がある場合は、それぞれ疾患による異常があることが分かります。
その場合、奇形であると断定できる場合となかなかそう言いきれない場合がありますが、水痘症や二分脊椎症、神経管閉鎖障害などは分かりやすいと言われています。

しかし、それでも見えない部分のものは分かりません。

子宮内に妊娠しているか

赤ちゃんが出産前に入っている袋を胎のうと言いますが、この袋が子宮内にあれば一安心。もしなければ子宮外妊娠ということで、そのままにしていると母体も大変なことになります。

そこで大体妊娠2カ月に入ると、この胎のうが超音波検査でもはっきり見えるので、まず子宮内にちゃんとあるかという確認します。
妊娠検査薬で陽性になったと言っても、すぐに超音波検査で胎のうは写らないことがほとんどです。

また、2カ月健診でも写らない場合もあり、その場合はその後1週間たってからもう一度確認のため超音波検査をすることになります。これは基本的に最初の段階で必ずしなければならない検査なのです。

赤ちゃんの心拍数の確認

妊娠5週ぐらいになると、そろそろ胎芽が7~8㎜程度になるため、見えるようになり胎芽の点滅が確認できると心拍動が確認できます。
妊娠6週になると胎芽がもっとはっきりしてくるのでしっかり心拍数が分かるようになります。

妊娠7週になると心拍数も測ることができるまでになり、約140~160bpmほどに。
また、妊娠8週で心拍数は180bpmでピークとなり少しずつ下がって行きます。

子宮や卵巣に異常はないか

子宮や卵巣に異常がないかというのも超音波検査で分かるものが多いようです。
もちろん癌や子宮筋腫、卵巣腫瘍など、それぞれの位置の異常なども分かるようになりますが、すべてが分かるわけではありません。

ほとんど11週から12週の妊娠初期の終わり頃には子宮や卵巣の異常はある程度はっきりします。

性別がわかるのはいつ?

妊娠12週辺りになると、おまたの辺りがもっこりして見えるようになるので男子かなと思いきや、この時期は女の子ももっこりしている場合も。
多くの場合妊娠5カ月~6カ月の時点で「多分」という言葉が付いて男の子か女の子かはっきりします。

しかし、この時でも90%の確立と言われており、8カ月9か月になると99%の確立で分かると言われています。

異常が起きる前に摂取しておきたい栄養素

妊娠初期で異常が起こる要因として葉酸不足が挙げられています。
卵子や精子を産生するとき細胞分裂によるDNAの書き換えミスが起こらないように。また傷がなく元気な卵子や精子を産生するために欠かせないのが葉酸です。

特に食べ物から摂りにくいということもあり、妊娠のためには絶対に欠かせない成分として厚生労働省でも推奨している栄養素です。

葉酸は基本的に吸収率の良いサプリメントでの摂取がおすすめです。可能であれば妊娠する3カ月前頃からカップルで摂取するようにしましょう。
推奨摂取量は女性400μg、男性200μgです。あとはビタミン、ミネラル、アミノ酸など栄養のバランスのよい食事を取ることが大切になります。

葉酸を摂取することで神経管閉鎖障害や他の奇形などの発症が高い確率で防げるようになるという研究発表もされているため、是非積極的に補っていきましょう。