オリモノで排卵日は予測できるの?

女性にはオリモノがあり、その変化も気になるところです。
色、粘り、臭いなど、そのときどきによって違いがあります。

このオリモノの状態で排卵日が予測できると言われています。
どのようなオリモノの変化があるのか、オリモノの変化によって注意しなければならないことなども解説していきます。

オリモノは体の一つのサイン

オリモノは体の一つのサインと考えていいようです。特に排卵日や婦人科の病気、生理などのサインと言えます。
妊活中に排卵日を知りたいときにも、大きな手がかりとなります。

ただし、オリモノに変化がはっきり出やすい女性と出にくい女性がいます。

また、その時の体調などでも変化がはっきりしている時と、していない時があるので、オリモノのサインだけで排卵日を確定するのは難しいところもあるようです。

そのため排卵日を知るためには、基礎体温をしっかり付けて生理メカニズムの状態を見ることや、それに合わせて排卵検査薬などを使うこともおすすめです。
幾つかの手段でチェックすることで、確実に排卵日を絞り込むことができます。

オリモノの働きとは

オリモノは膣から子宮腔の間にある子宮頸管から分泌されている頸管粘液や、膣壁のいらなくなった細胞などの分泌物です。
実はオリモノは膣の内部をキレイにすることや、外敵である細菌などの膣から体内への侵入を予防しているのです。

オリモノの役割はもう一つ、精子が卵子と受精するためのサポートをします。
この時期のオリモノは子宮口から出ているので、膣内に入った精子はオリモノの中に入って子宮までどんどん導かれるわけです。

この2つがオリモノの働きとなります。

オリモノでわかる排卵日のベストタイミング

オリモノの変化はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンの状態やバランスによって変化します。

生理が始まるとエストロゲンが多めになります。
次に排卵日の前後数日が排卵期となり、そこから次の生理までが、着床の準備をするためプロゲステロンが多めなる時期です。

エストロゲンが増加する時期にはべたつきが少なく、つるっとした感じで10㎝近く伸びる状態になり、無色透明で量が増えます。逆にプロゲステロンが多い時期には粘着性が多くべたつき、伸びのないタイプで透明感がなく量は少ない状態です。

排卵日数日前の透明で伸びるタイプのオリモノが出てきた時期は排卵直前のベストタイミング。
このときに精子が膣内に入ると、数日間精子は体内で数日生き続け、排卵日にバッチリ受精しやすくなるのです。

以下は生理の流れからオリモノの状態です。

生理直後 量が少なく、サラサラしている
卵胞期 少しずつ多くなるが、乳白色で粘りはない
排卵直前 (ベストタイミング)量はとても多くなり透明で卵白に似ており、粘つきがあり長く伸びる
排卵後 色は白く濁っており、粘度が高くべたつきがあり生理直前になると量が増える

オリモノの酸っぱい臭いなど

オリモノの臭いが酸っぱい臭いのときがあります。オリモノの不安は意外と人に聞きにくいものです。
特に臭いなどはやはり女性として恥ずかしいという気持の方が先に立ってしまいます。

しかし実際には酸っぱい臭いのオリモノが出ることがある女性はとても多いものです。

オリモノの酸っぱい臭いはオリモノが酸性になっているという証拠です。
排卵後にはプロゲステロンが優位になると頸管粘液も減ります。アルカリ性の強い頸管粘液が減ったことでオリモノは酸性が強くなるのです。

今までのオリモノが無臭だったこともあり、より酸っぱい臭いが気になってしまいます。
排卵が終わればこのようなオリモノになることは当たり前のことなので、あまり気にせずに清潔にすることを意識しましょう。

またどうしても気になるときには、オリモノシートなどの使用もおすすめします。

白いオリモノ

生理前に白いオリモノが出ることがあります。
普段はあまり気にならなくても、いつもと違ったタイプのオリモノが出ると気になるもので、特に婦人病のサインかと不安になることもあります。

生理の出血が終わるとオリモノは透明で、あまり気にならないオリモノが出ますが、排卵日を過ぎると白いオリモノが出るようになります。
これはいたって正常な流れなのであまり不安に考えることはないでしょう。

小さな塊の時は婦人病に注意

しかし白いオリモノの場合、婦人病などのサインということもあります。
特徴は白いカッテージチーズや酒粕のような小さな塊などで、このようなオリモノのときには注意しましょう。膣カンジダの感染の可能性があります。
もし痒みがあればその可能性はとても高くなります。

感染症は不妊原因にもなるので、医師に相談して治すようにしましょう。きちんと薬を使えばすぐに治る病気です。疲労やストレスなどが原因で免疫力が落ちたときに起こることが多いとのこと。もともとカンジダ菌は常在菌で誰でも持っている菌ですが、免疫が落ちると急増して悪さをします。

クリーム色や黄色の場合は炎症を起こしている場合も

クリーム色など黄色っぽさがあり、泡立ちがあればトリコモナス原虫の感染で炎症を起こしている可能性が濃厚です。
黄色以外に灰色っぽいオリモノの場合もあり、泡立ちが特徴の一つです。トリコモナス膣炎は性交での感染がほとんど。パートナーと一緒の治療をおすすめします。

また、水に強いと言われているトリコモナス原虫は、お風呂屋さんや温泉のイスなどからも移ります。

他にも粘りのある白やクリーム色のオリモノで量が多い場合は、膣内がただれている可能性があり、子宮膣部びらんの可能性も。
治療しなくても自然に完治することがほとんどですが、痒みが強かったり出血も見られることも。とにかく清潔に保ち、通気性の良い下着にしましょう。

この症状が出たときにはガードルなどを避け、木綿のゆったりした下着を履くようにすると次第に良くなってきます。痒みがひどいときには医師に相談しましょう。

どろっとした塊のオリモノ

ドロッと固まったおりものが出てびっくりした人もいるかも知れません。
これは生理2週間前程度に出るもので一塊トローンと出ることもあり、排卵を知らせるサインです。

透明あるいは少し白さがある場合もあり、指で挟むと長く伸びるオリモノです。
臭いも特にありませんが、もし臭いが強いときには排卵を知らせるオリモノではないかも知れません。その場合は是非医師に相談してみましょう。

妊娠を教えるオリモノ

妊娠したときにも特徴のあるオリモノが出ます。
オリモノの色は白やクリーム色で、着床出血があれば濁ったオリモノにうっすら血液が混ざった薄茶色のオリモノが出ることもあります。

もちろんオリモノだけで妊娠したと決めつけることはできないので、もしやと思ったら妊娠検査薬を使ってみるのもおすすめです。

ただし超初期症状の可能性があるため、妊娠避妊薬にもはっきり結果が出ないこともあります。

水っぽいオリモノ

オリモノがとても水っぽいときもありますが、特に生理直前や排卵前後に見られるオリモノです。しかし病気の可能性もあります。

特に臭いや色に異常がある場合は病気の可能性があります。泡状のオリモノで、色もクリーム色や緑色の場合はトリコモナス膣炎の可能性があります。

もしタラタラとどんどん出るときにはクラミジア頸管炎の可能性もあります。
このようなオリモノが出るときには初期を過ぎていることが多いので早めに医師に相談しましょう。

クラミジア感染は不妊原因にもなるので、しっかり治療をする必要があります。

注意しなければならないのは出血が混ざって茶色になっているオリモノで、子宮体がんの可能性があります。
排尿痛や性交痛、腰痛、不正出血などがあれば、すぐに病院で検査を受けることをおすすめします。