葉酸とは?なぜ妊活や妊娠に必要な理由とは?

葉酸は厚生労働省でも、2012からは母子手帳にも推奨を載せている栄養素です。
それほど妊活・妊娠にはとても重要な成分であり、不足することでママだけでなく、赤ちゃんへのトラブルのリスクが高まることも確認されているのです。

葉酸とは必須ビタミンの1つ

葉酸はビタミンB9ともビタミンMとも言われている、生命維持に必要な13の必須ビタミンの1つビタミンB群の中の一種類です。水溶性ビタミンなので、多く摂りすぎた分は尿になり体外へ排出されます。
そのため、体内で蓄積される心配のないビタミンですが、摂り過ぎには副作用もあるので注意しましょう。

葉酸の効果とは?

葉酸にはたくさんの効果があります。代表的な働きや効果は

  • 核酸の合成
  • 細胞分裂の促進
  • 造血にも不可欠
  • 貧血予防

と言われています。

核酸の合成

核酸とは遺伝子情報をもったDNAとタンパク質を合成する細胞の核のことですが、この核酸の生成に深く関わるのが葉酸なのです。

つまり簡単に言うと、精子や卵子を作るときの細胞分裂のときに、DNAをきちんと書き換えることができずに、間違った情報、足らない情報などで作られてしまうことがあるのです。

健全でない精子や卵子は授精をすることができなければ不妊となり、授精しても着床しにくくなります。
そして着床しても初期段階で流産してしまうことも多くなり、出産にこぎ着けても奇形などのトラブルを負ってしまうことも。

葉酸は健全な精子や卵子を作り出すためにも欠かせないのです。

細胞分裂の促進

葉酸は核酸の合成に深く関わり、健全な精子や卵子を作り出すためにとても重要であるということ。そしてそれとともに細胞分裂を促進する働きがあるため、非常に妊娠しやすくなります。

また妊娠中には妊娠初期の4週、5週辺りには大切な脳や脊髄が作られます。
この部分の形成されるときはとてもデリケートな時期と言われていますが、この時期にはトラブルも起こりやすいのです。

この時期に葉酸が不足してしまうと神経管閉鎖障害、二分脊椎、無脳症などのリスクが高まります。
そこで葉酸をしっかり摂取するとこれらのリスクを大きく減らすことができることも確認されています。

造血にも不可欠

葉酸は造血ビタミンと言われているほど、造血には欠かせないビタミンです。
特にビタミンB12と一緒に摂取することで造血作用が高まり、赤血球を正常に生成するためにも必須と言われています。

例えば受精卵のベッドにもなる子宮内膜などの状態も、十分に血液が作られていれば厚くしっかりしたものとなり着床しやすくなるのです。
造血がしっかり行われることによって、胎児の成長にも大きく関わり、元気で健やかな赤ちゃんの誕生のためにも重要と言われています。

妊娠中の貧血予防にも

妊娠後期になると50%近くのママたちは貧血になると言われています。

それほど赤ちゃんに栄養が流れていくことであり、ママは鉄分不足などいろいろな要因によって鉄欠乏性貧血を起こします。
そのため造血に必要な葉酸は、しっかり摂取することが大切なのです。

そして妊娠中に立ちくらみなどで、突然倒れたりすればとても危険なことに。
特に赤ちゃんもお腹にいるわけですから、その辺も注意しなければなりません。

そのため妊娠後期にも、葉酸はしっかり摂るようにしましょう。

いつから葉酸摂取を意識したらいいの?

もちろん日々の健康のためにも、普通のときでも葉酸をきちんと摂ることは大切です。
しかし特に妊活、妊娠中にしっかり摂りたいなら、どの時期から意識すべきでしょう。

まず妊娠初期数週間は、まだ妊娠したということもやっと気付いたという時期ではないでしょうか。
それから焦って葉酸を摂取しても理想的な摂取タイミングとは言えません。

実際、健全な卵子や精子を作るためには、製造の時期から葉酸は摂取すべきなのです。
つまり妊活するならその3ヶ月前から男性も女性もしっかり葉酸の摂取を意識すべきなのです。

妊活スタートしてすぐに妊娠することもあるので、妊活する予定の3ヶ月前から葉酸は意識的に摂取するようにしましょう。

出産後も是非意識したい栄養素

また産後の授乳中にも葉酸は大切です。赤ちゃんの成長は著しいものです。
その時期には葉酸を母乳から与えてあげましょう。

良質な母乳を体内で作るためにも多くの血液が必要です。たくさんの母乳をつくるためにも葉酸を摂取しておくことをおすすめします。

また、授乳が終わる頃になると、次の妊娠を希望するママたちもいるのではなでしょうか。
そんな場合は次の妊娠のためにも葉酸を続けてしっかり意識的に摂取するようにしたいものです。