サプリなどを摂取する上で多くの妊婦さんが気にしているのが、
「ビタミンAはどのくらい入っていますか?」
「ビタミンAの過剰摂取にはならないですか?」
ということ。
ビタミンAは妊娠に必要不可欠な栄養素と呼ばれる反面、過剰に摂取しすぎると悪影響を及ぼす可能性があるとも噂されているため、こういった声が後を絶ちません。
本来ビタミンA誘導体を使用しての皮膚角化症・ニキビ治療・乾癬治療など妊娠中は禁止とも言われています。
ここではサプリメントを安心して摂取するためにビタミンAについて詳しく解説していきたいと思います。
ビタミンA過剰症という副作用
ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、水溶性ビタミンとは違い体内で吸収しきれなかった分は体内に蓄積されてしまいます。
もし過剰に摂取した場合その影響により、嘔吐・悪心・頭痛などの体調不良を引き起こす原因となる場合や、赤ちゃんに奇形が起きる催奇形性になる可能性があると報告されているため、摂取量には注意が必要と言われています。
ビタミンAの摂取上限値は1日5000IU
その摂取上限値は国際単位で1日5000IU(※約1,650㎍)となっています。
平成11年度の国民栄養調査によると、日本人の平均的な摂取量は1日2803IUですが、栄養所要量に定められたビタミンA栄養所要量は2000IUです。
この数値を見る限りでは、しっかりバランスのとれた食生活をしていればビタミンA欠乏症になることはありません。
ただし、毎日栄養バランスの取れた食生活ができている人の方が少ないため、ビタミンAをしっかり補えているということにはならないのです。
βカロテンとレチノール
体の中でビタミンAとして働く物質には
- βカロテン
- レチノール
βカロテンは緑黄色野菜に含まれ体内で不足した時だけビタミンAに変換されます。
余分なβカロテンは体内の活性酵素を除去する役割を持っているため多く摂り過ぎても問題はありませんが、レチノールは元々体内にあるビタミンAのためを多く摂り過ぎると副作用を引き起こす危険性があると言われているのです。
βカロテンを多く含む食品
南瓜、人参、トマトなどの赤色をしている緑黄色野菜
レチノールを多く含む食品
卵黄、レバー、鶏肉、豚肉などの動物性食品
欠乏症にならないためにビタミンAは必要不可欠!
ここまで解説した内容によって
「過剰摂取や副作用が怖いから摂取したくない」
と思っている方も多いかもしれませんがビタミンAは胎児期の赤ちゃんの細胞分裂を助ける重要な栄養素です。
特に妊娠初期の1~2ヶ月頃は細胞分裂が活発に行われる時期のため、この時期にビタミンAが欠乏してしまうと赤ちゃんの粘膜が弱くなり、感染症にかかりやすくなるといったことが起きてきてしまいます。
ビタミンAの推奨摂取量
上記の摂取量を守ることによってビタミンAの効果を最大限に発揮できます。正常な摂取は細胞の免疫力アップや目の粘膜を強化するといった役割も果たすため重要です。
天然由来のビタミンAであれば安全
基本的に副作用を引き起こす原因となっているのは医薬品として化学的に作られたビタミンAです。天然の食品、もしくは天然由来から抽出したビタミンAであれば問題はなく、催奇形性になる可能性もないと考えられています。
そこで、天然由来成分で作られたサプリを選ぶことが重要です。
天然由来成分で作られたサプリのビタミンAは基本的に緑黄色野菜から抽出しているため、過剰摂取の問題もなく安心して摂取することができます。