妊娠をすると肌トラブルが起こる女性は多く、妊娠中の悩みの1つとなっています。
しかしそれにはいろいろな原因があり、原因に合わせた対策ケアをすれば改善できるので安心しましょう。
妊娠すると肌荒れや乾燥肌を引き起こす
妊娠すると肌荒れになりやすく、特に乾燥肌になったと感じるも多くなります。
ホルモンバランスが整っている状態とは、生理のサイクルの中でエストロゲンが優位な状態と、プロゲステロンが優位な状態がリズミカルに交互に訪れることです。
しかし妊娠するとプロゲステロンが優位の状態が続くため、女性の体にとってはホルモンバランスが乱れた状態になります。
そのため、どうしても肌にトラブルが起こりやすくなります。
もちろん他にも妊娠による肌荒れ、乾燥肌の原因がありますが、それを後ほどご紹介したいと思いますが、妊娠中はなかなかすべすべ肌というわけにはいかないようです。
妊娠中いつまで肌トラブルは続くの?
基本的には妊娠中の肌荒れなどは、出産するまで続くと考えられますが、その原因を追及して対策をすることで、妊娠中でも肌トラブルを改善することはできます。
逆に放っておくと、やはり妊娠中にはいろいろな原因が重なることもあり、肌荒れは出産まで続いてしまうことにもありますが、妊娠中期の妊娠5~6カ月ぐらいになるとエストロゲンが増えてくるので、それまでがより肌トラブルが多い時期とも言えるのです。
また、そのままケアをしなければ、出産してからも疲労や寝不足などによって、肌荒れが続いてしまうなど個人差もあります。
そういう意味では、その場その場の症状に合わせて適切なケアをすることが大切です。
ただし、妊娠中に肌荒れなどのトラブルが起きたときには、誰でも起きることだとゆったりした気持でケアしましょう。
肌トラブルによって、不安やストレスを感じないようにしなければなりません。
妊婦さんに見られる肌トラブルの症状
ニキビや吹き出物
妊娠中に見られる肌トラブルの症状の中でも多く見られる症状の1つがニキビや吹き出物です。
プロゲステロンが優位になっている妊娠中期までに多い症状で、皮脂が多く分泌するため、吹き出物やニキビができやすくなります。
炎症を抑えてひどくならないようにしましょう。
ただし、ステロイド剤や抗生剤を使用することは注意すべきです。
乾燥肌
ホルモン的にはプロゲステロンが優位な妊娠初期は、ニキビや吹き出物が出やすいと言われていますが、ホルモンバランスの乱れから逆に乾燥肌になってしまう場合もあります。
また、妊娠初期は悪阻などの理由から水分摂取不足や栄養不足により乾燥肌などの肌トラブルも増えるのです。
かゆみやシミ
妊娠中にはホルモンバランスの乱れから乾燥肌になりやすく、それによって痒みが発生することもあります。
また、妊娠中は思わぬときに汗をかくこともあり、それによる痒みも起こる可能性があるのです。
他にも妊娠中はホルモンバランスが乱れ、エストロゲンが低下することで紫外線によって溜まる活性酸素が増えやすくなります。
そのため普段と同じ生活をしていても、シミやソバカスが増えるという人もいるのです。
また、水分不足が肌を乾燥させ、痒みを発生してしまうこともあります。
妊娠による肌トラブルが起こるのは顔だけじゃない?
妊娠中の肌トラブルはもちろん全身に起こります。
特に乾燥肌は全身に及び、ガサガサを感じる人も多く、お腹、バスト、お尻、腿、二の腕などには妊娠線も出やすくなります。
体に出る妊娠線の予防も、このガサガサ肌をとにかく保湿することです。
そのため体中、保湿効果の高いケアが必要となります。
妊娠中に肌トラブルが起こる原因
ホルモンバランスの乱れ
妊娠3ヶ月程度の妊娠初期にはプロゲステロンが優位になっているため、腸などの動きも悪くむくみがち。
これは着床した受精卵を守り、流産を防ぐための自然の法則とも言えます。
しかしそれによってニキビや吹き出物、シミなど、プロゲステロンが優位なときに起こりやすい症状が発生することに。
便秘が続くと、溜まったものからの有害ガスなども血流に入ってしまい、皮膚細胞の代謝を低下し、乾燥肌になってしまうこともあるのです。
妊婦の体は胎児を異物と判断しないように、免疫機能のメカニズムも大きく変化します。
そのため、妊娠初期にはアトピー性皮膚炎が悪化することもあるとのこと。
患者が多いという統計があります。
また、アトピー性皮膚炎をもともと発症している女性は、妊娠への影響を考えて、治療をやめてしまい逆にひどくなることもあるのです。
是非、かかりつけの医師に相談して、妊娠に影響のない治療を受けるようにしましょう。
その他にもホルモンバランスの乱れから、毛細血管拡張により血管腫や手掌紅斑(しゅしょうこうはん)が発生したり、メラニンが増加によるシミや肝斑が発生することもあるのです。
悪阻などによる食生活の変化
妊娠初期は悪阻が強い時期です。
もちろん個人差があり、特に悪阻をあまり感じない人や、出産まで悪阻を強く感じる人などもいますが、多くの場合は妊娠5カ月ぐらいに入ると治まっていきます。
この時期は気分が悪いこともあり、食べ物からもいろいろな栄養素を摂ることができず、栄養不足や水分不足が肌トラブルに関係することもあります。
とはいっても無理に悪阻のときに食べることはできないので、サプリなども上手に利用することも考えてみましょう。
便秘による肌荒れ
妊娠中には便秘も発生しやすく肌荒れの温床になることもあります。
妊娠中悪阻などもあって、野菜など食物繊維が豊富な食品を思ったように食べることができずに便秘になることも。
特に妊娠中期まではプロゲステロンが優位なので、便秘になりやすい状態です。
しかし、妊娠後期になると今度は赤ちゃんが大きくなっていくため、腸を押さえ込むことで便秘になりやすくなります。
水分不足による乾燥
妊娠中は水分もいつもより多めに欲しいところ。
そのため水分不足になることも多く、より便秘になりやすいとも言われているのです。
非妊娠時のときには1日の水分摂取量は大体1リットルから1.5リットルと言われていますが、妊娠時の場合は2リットル程度に増やしたいものです。
妊娠中は汗をかきやすいため、水分が不足しやすいという理由があります。
また赤ちゃんに送る血液量が増えると、当然水分も多く必要となるのです。
赤ちゃんに水分の少ないドロドロの血液を送ることは避け、適量な水分をしっかり摂って、サラサラの血液を送ることが大切です。
一気にたくさんの水分飲むと胃酸が薄まってしまい、食欲不振なども起こってしまうため、
1回の摂取は100~200ml程度にし、こまめに摂取しましょう。
妊婦さんのスキンケア対策
化粧品などを敏感肌用に変える
妊娠中は肌が乾燥しやすく、とても刺激に弱くなります。
そのため敏感肌用のスキンケア商品を使用するようにしましょう。
質の良い睡眠を心掛ける
肌と睡眠はとても深い関係があります。
睡眠不足や睡眠トラブルは自律神経を崩してしまいます。
しかし自律神経の調整とホルモンバランスの調整は、同じく脳内の視床下部に集中しているため、睡眠に関係する自律神経の乱れは、ホルモンバランスを崩す原因にもなるのです。
そのため、質の良い睡眠を取るようにしましょう。
水分をしっかりとる
水分は乾燥肌の予防のためにもしっかり摂りたいものです。
とはいっても妊娠中は水分不足に要注意ですが、1日2リットル以上はむくみやすくなるので注意も必要です。
サプリなどで栄養バランスを整える
栄養不足は肌代謝の低下に深く関わります。
そのためしっかり栄養バランスを摂るためにも、サプリを上手に利用しましょう。
妊活や妊娠時に人気の高い葉酸サプリメントはビタミンB群やビタミンCといった栄養素が豊富で、赤ちゃんの健康のためにもなります。
特に葉酸やビオチンといったビタミンB群は肌を整える効果が期待できるため、積極的に補うことをおすすめします。